保育園の室内音環境対策について
こんにちは。
幼稚園・保育園設計.comは地元愛媛県・香川県で幼稚園・保育園などの施設の新築や建て替え、改修、耐震補強等の設計業務を行っている建築設計事務所です。
今回は、保育園の室内音環境対策についてご紹介いたします。
保育園では、子どもの話し声や泣き声、遊びの音など、日常的にさまざまな音が発生します。そのため、保育園の室内音環境対策をしっかり行っていないと、音が重なり合い、室内が騒がしく感じやすくなります。 また、音環境が整っていないと、子どもが落ち着かず、泣き声がさらに広がってしまうことがあります。また、職員にとっても高い声や大きな音を長時間聞き続けることになり、疲労やストレスの原因になることも少なくありません。
このような理由から、保育園では音環境対策・騒音対策がとても重要になります。
今回ご相談いただいた園からは、
「子どもも大人も快適に過ごせる音環境にしたい」
「子どもの高い声が室内に響きすぎて、職員が疲れてしまう」
というお悩みがありました。 日々の保育に支障が出るほどではないものの、音のストレスが積み重なり、改善したいと感じていたそうです。
また、子どもは大人に比べて、高い音を聞き取りやすいと言われています。
そのため、泣き声や大きな声が響くと、周囲の子どもも影響を受けやすくなります。
一人が泣き始めると、つられるように他の子も泣き出してしまう経験は、多くの保育現場で見られる光景です。 このような状態が続くと、室内全体が落ち着かない雰囲気になり、子どもにとっても職員にとっても過ごしにくい環境になってしまいます。
保育園の室内音環境対策を考えるうえで重要なのが、天井や壁の素材です。
天井や壁が堅い素材の場合、音は吸収されずに跳ね返り、室内で反響します。その結果、音がどんどん重なり合い、騒がしい空間になってしまいます。 これは決して珍しいことではなく、新築・改修を問わず、素材選びを誤ると起こりやすい問題です。
そこでご提案したのが、天井や壁の素材を見直す室内音環境対策です。
堅い素材のままではなく、やわらかい素材や吸音効果のある素材を取り入れることで、音を吸収し、反響を抑えることができます。 これにより、室内の騒音がやわらぎ、音が広がりにくくなります。
子どもは高音を敏感に感じるため、吸音効果を高めることで、子ども自身も落ち着きやすい環境になります。
今回の計画では、グラスウール、ロックウール、ウレタンフォームなどの材料を比較・検討しました。
グラスウールやロックウールは、繊維状の多孔質材料で、音が内部に入り込むことで摩擦が生じ、音エネルギーを減衰させる性質を持っています。
これらは主に壁内部や天井裏に充填され、壁体内の共鳴を抑制し、間仕切壁の遮音性能を補助する役割を果たします。
一方で、室内の反響を抑えるためには、音が室内側で吸収される仕上げとすることが重要です。そのため、有孔板と吸音材を組み合わせた吸音構造や、表面自体に吸音性能を持つ仕上げ材の採用を検討しました。これにより、室内での音の反射を抑え、残響の蓄積を軽減する計画としています。
ウレタンフォームは軽量で加工性に優れており、必要な箇所に部分的に設置しやすいという特長があります。用途やデザインとの調整がしやすく、補助的な吸音対策として有効な材料です。
重要なのは、これらの材料を単体で考えるのではなく、「室内の反響を抑える対策」と「隣室への音漏れを低減する対策」という目的を整理したうえで、空間ごとに適切に構成することです。 保育室、遊戯室、廊下など、空間によって音の発生状況や求められる性能は異なります。用途や空間特性に応じて材料を選定・配置することで、過度な設備に頼ることなく、合理的で効果的な音環境の改善が可能となります。
保育園の室内音環境対策は素材選びが重要です。
特別な設備を入れなくても、天井や壁の素材を見直すことで改善できる場合があります。
音の悩みは目に見えにくいため後回しにされがちですが、設計や改修の段階でしっかり考えることが大切です。 新築はもちろん、改修工事でも対応できるケースは多くあります。
音の問題でお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。
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